Epistemic_Autopsy

認識論的剖検

Corpse_Reviver_#2

IBA020_SEQ1_LOG306

#Corpse_Reviver_#2
対応零字:コ
Title:死者蘇生

[RECORDFALL_JOURNAL]
溶解師たちは何のためにプロクテルを作るのか?
金や名声だけで説明できる連中ではない。
少なくとも、俺が見てきた上位の奴らには、もっと根源的で不気味な執着がある。
<死者の蘇生>だ。
世に言われる<社会貢献>や<救済>よりも、失われた<意味>、殺された<歴史>、参照先を失った<記録>を引き上げることに拘っている。
白龍を見ている限り、奴が蘇らせようとしているのは皇国そのものではなさそうだ。
土地に埋まった秩序の断片。
国を戻すより、名前が名前として機能する状態を取り戻そうとしているように見える。
一方、MJの目的は謎に包まれている。
奴も特定の時代を復活させようとしているようには見えない。
Archive_Zeroで起きているのは、奴の身体に沈んだ記録を一杯ずつ引き上げる作業に近い。
だが、それがどこまで<復元>で、どこから本人の記憶との干渉なのか、俺にはまだ判別できない。
プロクテルは、死体を蘇らせるパルマコン<コープス・リバイバー>とも言える。
だが、蘇ったそれが、生前と同じ人間だという保証はどこにもない。

[MISOLOGY_RX/PROK-TEL]
Code:Corpse_Reviver_#2
Class:コープス・リバイバー#2
[SYNTAX]
30ml_ジン
30ml_リレ・ブラン
30ml_レモンジュース
1ダッシュ_アブサン
氷
シェイク
ストレイン
ガーニッシュ_ オレンジゼスト

[MITSURUGI_NOTE]
コープス・リバイバー<死者を蘇らせるもの>。
二日酔いへの対応策として作られたという話もあるが、その構文はあまりに示唆的だ。
ジン、リレ、レモン。
完璧なバランスの中に、一滴だけ落とされたアブサンの香り。
これが<魔力>の正体だ。
ほんの僅かな狂気が、死んだ記憶を叩き起こす。
俺たちは毎日、このグラスを傾けては死者と対話している。
蘇った死体<レコード>は何も答えない。
ただ、静かに飲み手を見つめ返すだけだ。

[REFERENCES]
IBA – International Bartenders Association

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